帰国子女中学入試-聖光学院中学校
試験科目は国語(100点)、算数(100点)、英語(50点)で、一時に比べ国語・算数の難易度は落ち着いているような気がします。(以前の合格平均点はもっと低かった)
今年は英語に変化がありました。過去9年分ぐらいの問題を比較してみると、聖光の英語には傾向というものが無いように感じます。オーソドックスな問題から、推理長文、クロスワード、なぞなぞのようなトリッキーな問題も過去には出題されてきました。そして今年は「量」で攻めて来たと感じました。答案用紙は例年の2倍。書かせる量も増えました。最高得点も38/50点という異例の低さでした。
聖光の算数は「一般の問題とほぼ同じレベル」といわれます。よって、一般入試の過去問を参考書・問題集にしながら勉強するのがもっとも効果的な受験対策です。国語は少しだけ難易度を下げて出題されますが、それでも上位難関校の求めるレベルは基本レベルだけ、ではありません。この学校を受験するには、そのような「上位校を受験するだけの受験基礎学力」を身につけることが第一条件です。
英語の配点から、この学校は決して「英語受験校」ではなく、英語の力が武器になるということはありませんでした。理科と社会を受験科目からはずしてくれたことこそが、帰国子女受験における「優遇措置」だったということです。しかし、来年度は英語・算数を選択すれば、英語の配点は半分を占めることになるので、英語の得意な受験生にとっては、望みが広がることになりそうです。もちろん、あと算数が解けることが前提になりますが。
また、難関校であるがために、というより、帰国生の認定基準が異様にゆるいために、既に日本に帰って塾に通っている「既帰国生」の上位成績者が大挙して受験してくることも、念頭に置かなければなりません。早めに帰国し、難関校受験対策進学塾に、一般受験生と一緒にもまれた既帰国生がライバルになるということを、真剣に考えなければなりません。
海城に英語の試験が導入されるため、2014年度以降はより海城、聖光の組み合わせ受験が増加するかもしれませんが、英語の力「だけ」で合格できる学校ではないことは、しっかり認識しておくべきです。また、両校とも、「英語の力=記述力」と考えている感じがするので、日本語にしても英語にしても、書くことが苦手が男子受験生であれば、早めに準備に取りかかるべきと思われます。
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