帰国子女中学入試-渋渋・渋幕・慶應湘南藤沢

「帰国枠受験の難関3校」と言えば、もしかすると、この3校ではないでしょうか。

 英検1級レベルの、いわゆる「抜群の英語力」というものがあれば、渋谷教育学園系2校には合格するといわれます。渋渋は3教科ですが算国は「参考程度」でしか判断されないのではないかしら、と思えるふしがあったりします。合格している生徒たちは色々なのですが、共通していることは「読む・書く・話す・聞く」という言語運用能力上でいう「抜群の英語力」を保持していたことでした。大事なことは「話すだけ」とか「書くだけ」の英語力では合格は微妙であるということです。帰国生模試でも十分な成績を収め、英検も1級を保持し、現地校では当然ですがESLなどはとっくに卒業し、特に英語の成績が良い生徒は、合格しています。

 慶応湘南藤沢は、ここ数年、2つの英文エッセイの合否に対しての比重が非常に大きくなってきていると感じます。慶応湘南藤沢は2教科・4教科選択式の入試です。英語は「参考試験」といわれ任意ですが、英語圏からの受験生で受けない受験生はいないといわれています。4教科入試を選択した生徒は、おそらく一般入試も視野に入れた受験準備をしている受験生であり、帰国枠優遇措置に期待していない受験生も多いと思われます。圧倒的に多い出願形式の2教科+英語参考試験ということであれば、実際の入試問題は、国語・算数は一般入試と同じなので、英語を中心に受験準備をしてきた受験生が得点を取るのは厳しいといわざるを得ません。受験における基本問題というものは、学校の教科書レベルとは比べものになりませんが、その受験における基本的な内容「しか」勉強していない受験生が合格している例は、過去には多々ありました。しかし、今年はそれも見られなくなりました。多くの受験生は慶応湘南藤沢の算国を解くために必要なものを、しっかり勉強してきています。この学校を目指すにあたり、どこまでのレベルの国算をやらせたらいいかというのは、指導者によって意見はバラバラです。ここ数年の合格者の傾向を考えると、まずは英語力の完成ではないかと思われます。その上で国算の勉強というスタンスが良いのではないかと思います。この点は、慶応湘南藤沢の「高校受験」とはスタイルが全く違うわけです。高校受験だと、数国の力が無いと受かりません。

 上記3校に関しては、学力というよりも受験生が持っている「オーラ」が一番重要ではないかと思えるふしがあります。直前講習担当は、世界中から集まった生徒に対して数回の授業をやっただけで、「この子は合格するだろうな。」と思うことがあります。どうしても合格したいという気持ちを持ち、気持ちに合う努力をしている受験生は、オーラを発しているのではないか、ということです。それは、面接などがある学校に関しては、面接官が求めているもっとも大切なものなのではないかと感じてしまいます。

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