受験者数の動向-1月
男子は7日~10日に人気校が集中し、短期決戦の様相を呈しています。
三年目を迎えた海城が、今年はB受験で受験者数を増やし、全体として攻玉社に迫る数となってきました。来年度C受験が加わり、聖光学院で英語・算数受験が可能になることを考えると、1月の入試は、海城→(成蹊)→攻玉社→聖光という流れが確定しそうです(この流れの中で、都市大附がどのように位置づけられるか、興味のあるところです)。難易度としては、さすがに受験者大幅に増加させた分だけ昨年より難しくはなりましたが、4科で合格できる受験生なら確実に2科で合格できるという現状はかわりませんでした。もちろん、その点は受験生も折込済で、4科で受験した生徒は、ほぼ2月の一般枠受験を考えている生徒で、その予行演習として受験していた、というのが実情です。来年度の入試変革でどうなるか注目されますが、A受験が、そのような「特別な」受験生のものになっていくのは確かなことでしょう。
聖光学院は、今年も受験者数を減らし、少しずつ敬遠傾向がでています。といって、門が広くなったわけではなく、合格者数も減らしていますから、易しくなったわけではありません。また、入試科目の変更で、来年度は今年度に比べれば受験者数を増加させるでしょう。2月1日の男子一般難関校の前哨戦という位置づけは海城Aと同じですが、こちらは理科・社会がない分だけ、帰国生にも勝負権あり、というところでしょうか。
攻玉社は、2科受験で受験者数を減らし、英語受験で増加させています。両者とも合格者数を増やしていますから、今年は入りやすかった年だといえるでしょう。しかし、2科の方は、海城Bに準ずる難易度、算数・国語の純粋な実力から言えば、むしろ海城以上に難しい学校となっています。それに対して、英語受験は、以前に比べれば入りやすくなっており、どちらで受けるか迷うくらいの実力であれば英語を選ぶべきでしょう。
女子校に目を向けると、人気上昇中の洗足学園が、A(英語受験)で志願者を増加させ、B(3科受験)で志願者を減らしています。Bの方はかなりの実力者でないと合格は難しい状況であり、それが嫌われた結果でしょう。しかし、Bの難易度が下がったわけではありません。来年度も、相当の実力者だけが受験する入試になっていくでしょう。それに比してAは難易度を下げていて、男子の攻玉社以上に英語有利の図式が展開されています。
白百合学園は、昨年度大幅に受験者を絞ったのに対し、今年は応募者数を減らしている中で、合格者数を増やしました。例年、倍率1.5倍になるところで合格者数を決定していましたが(昨年度は1.9倍)、今年の倍率は1.3倍であり、昨年の厳しい入試を見ている我々には意外でした。来年もこのような入試であって欲しいと願うばかりです。
学習院女子は志願者数の逓減状態にありましたが、さすがに今年は志願数を増加させました。しかし、志願者の半分近くが受験していないという状況に変化はなく、日程の「谷」であることを如実にあらわしています(7日~8日の前半の山を越え、15日の洗足学園を過ぎ、いよいよ20日・27日の渋谷学園という流れの中で、学習院女子を受験する気力が失われた)。学習院女子第一志望者にとっては、歓迎すべきことではあります。
共学校では、成蹊が、男子で受験者増、女子で受験者減となり、昨年と反対になりました。立教女学院と同じく、隔年現象が定着しつつある様子が伺えます。日程の込んでいるところなので、願書を出しておいて、様子を見ながら受験ということでしょう。
渋谷学園の人気は相変わらずですが、さすがに今年は志願者数を減らしました。渋谷幕張・渋谷渋谷とも難易度は拮抗していますが(渋谷渋谷の難易度が下がったとも言える)、幕張が英語の実力通りに合格しているのに対し、面接重視の渋谷渋谷は、力があっても不合格(逆もあり)が出現しやすくなっています。話し好きの女の子に有利で、朴訥な男の子が不利という図式は、より露骨になってきています。
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