苦い思い出【解答を写す】
2017年11月18日(土曜日) ena シンガポール校
苦い思い出【解答を写す】
小学校1年生の夏休みに「おさらい帳」という宿題冊子が配られました。
国語・算数・理科・社会などを中心とした1学期の復習になる冊子です。
夏休みは1か月もありますから、課題自体はほとんどクリアできていました。
咲いたアサガオの色を毎朝記録する宿題も、自由研究の「温度調べ」もこつこつこなしました。
お手伝い帳(日めくりカレンダーを毎朝めくる程度だったと思います)や本読みカード(毎日小学校の国語の教科書を親の前で音読してサインをもらうもの)も順調でした。
おさらい帳の中で困った課題が1つありました。
「浦島太郎のお話を書きなさい(桃太郎だったかカチカチ山だったかもしれません)」と見開き2ページにわたる課題です。
もちろん話は知っています。
細部までわからなかったからという理由よりも、見開き2ページに行だけが引かれていて、そこに自分で自由に知っている通りにあらすじを書くというものです。
「むかしむかしあるところに~」というふうに本と同じように書けばいいのか、それとも「説明風に書くのか」でかなり悩みました。
永田少年はずるかったです。
親が預かっている解答解説冊子の置き場所を知っていました。
共働きの両親がいないとき(もしかしたら母親がいたかもしれませんし、祖母がいたかもしれません)に、こっそりと答えを拝借しました。
浦島太郎の話を一字一句残らず書き写しました。
一件落着です。
おさらい帳は完了しました。
しかしながら、父親による「丸つけ」の日がやってきました。
父親は解答冊子を見ずに自分の力で丸つけをしていきます。
計算や漢字の問題など順調に〇がついていきます。
桃太郎のページにきました。
「すごい問題だな」のようなことを言った気がします。
息子の書いた答えを読みます。
読みながら「うまいな」とほめ始めます。
「答えにはどういう風に書いてあるんだろ」と、そこには答えを見ないままでのいい加減な丸つけはできないという意図があったと思います。
息子のうますぎる解答に疑問を持ったのかもしれません。
父親が解答冊子をとってきて開いての数秒後、永田少年は畳の上に転がっていました。
頭が首から落ちたかと思いました。
昔の親は殴るのです(たぶん我が家だけではなく)。
おさらい帳が縦横にひきちぎられ8分割くらいにされました。
数時間後、セロテープで修復して、「明日これを持って行け」とおさらい帳に先生への手紙を書いて渡されました。
解答を写してはいけません。
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