読書に関して
2017年7月15日(土曜日) ena シンガポール校
「夏休み」という言葉が聞こえてくるにつれて、お子様に読書習慣を身につけさせるため、どうすればよいのかという相談が増えてまいりました。
好きな本に没頭できる時間は、大人になるにつれ、確保しづらくなっていきます。
今のうちに読書に親しんでほしいと心から思います。
一方、どのような本がふさわしいかとなると、ひとりひとりの語彙力や、興味・関心のあり方によりますので、一概にこちらをお答えできないところがあります。
興味のない本を「読まなくてはならない」と感じ、残りのページ数の多さに圧倒され・・・。その上、「本を読み終わるまでは○○をさせない」とまで言われてしまうと、もう何もかもが嫌になってしまうことでしょう。
読書に「~するべき」といったルールは必要ないのではないかと思います。
一方、「興味がなかったけれど、読んでみたら新しい発見があった」というのも生徒たちにぜひ味わってほしい、読書の醍醐味です。
もしよろしければ、まずは一緒に本屋さんをまわって、子どもの興味を寛大に受け止めながら、一緒に本を選んであげてください。
小説でも、科学読本でも、伝記でもかまいません。「少年探偵団」シリーズから読書習慣が始まり、成績が大幅に向上した生徒もいますし、「ズッコケ三人組」シリーズが小学校生活のバイブルだったという国語科教諭もいます。
そして、子どもが話す本の内容を、しっかりと聞いてあげてください。
本の内容について対話をすることで、新しく得た知識や感性はしっかりと根付いていきます。
これまでに読んだことのないジャンルに挑戦するときには、ご家族の方も励ましてあげてください。私自身、原作を読む父との競争で、邦訳版の長編小説を読み切り、自信をつけたことがあります。
プレッシャーをかけるのではなく、挫折も含め、一緒に楽しんでくれるご家族がいれば、子どもも挑戦をあきらめることなく、いつか好きな本に出会えるでしょう。
読めない言葉、分からない時代背景などありましたら、いつでもenaに質問に行くよう促してあげてください。生徒の皆さんの読書サポートができることを、楽しみにしております。
さて、ena校舎にある図書は、皆様のご寄贈により成り立っております。
ご家庭で読み終えた本を処分される際には、ご協力をいただけますと幸いです。
英語、日本語どちらの本もお待ちしております。
※シンガポールという多文化社会に住んでいる生徒達が手にします。政治・文化・宗教や性差別など、偏りの大きな記述がある書籍につきましては、慎重にご検討の上、選別くださいますと幸いでございます。
どうぞ宜しくお願いいたします。
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